採用後の仕事
私が法律事務所に採用されたあとの様子を書いています。
法律事務所のお仕事
法律事務所にも、いろいろなお仕事があります。
私の場合、法律事務所に採用された直後から、想像を超えるお仕事が待っていました。
未経験者だったのですが、容赦はありませんでした。
そこでこの項では、私が担当していたお仕事の生の話と、お仕事の覚え方について記します。
私が法律事務所で担当していたお仕事
法律事務
個人法務から企業法務まで幅広い業務を取り扱っていた法律事務所でしたが、私については、ヤミ金処理が多かったです。
よく、「ヤミ金って恐くないの?」と聞かれるのですが、当時は全然恐いとは思っていませんでした。
とはいっても、ヤミ金さんからは「今からお前のところに行って殺すぞ! オイ!」 と言われたことも何度もありました。
そのようなセリフも最初のうちは恐いと思っていましたが、何度か言われているうちに、「そのセリフを聞いたのはこれで何回目なんだろう?」 という気持ちになってきて、次第に平気になってきました。
でも、今考えると、危ない仕事だったのかもしれませんね。
ちなみに、ヤミ金さんにもいろいろなタイプがあって、大きく分けると以下の5類型に分けられると思います。
- 威圧系
激しい言葉で脅すタイプ(上記のセリフを言うようなタイプです)。 - あきらめ系
法律事務所が介入したことを聞いて、すぐに回収をあきらめてしまうタイプ。 - 食い下がり系
なかなか引き下がらず、いったん引き下がっても、数週間後に話を蒸し返してくるタイプ。 - 冷静系
常識的な口調で交渉を仕掛けてくるネゴシエータータイプ。 - 心に訴えかける系
「どうしても貸してほしいと言われたので、仕方なく貸してあげたんですよ。なので、元本だけは返してください。」という感じで、心に訴えかけるタイプ。
それぞれのタイプに対しての対処法はあるのですが、本題からそれるので、この辺でやめておきますね。
ヤミ金以外だと、訴状や準備書面の原案を書くこともありました。
ヤミ金処理とは全然違う業務ですが、訴状や準備書面の原案を書いているときも、ヤミ金処理と同様に、熱い気持ちになるものです。
人事・採用担当
私が担当していた主な役目は以下のとおりです。
- 求人の出稿・求人誌の担当者さんとの打ち合わせ・ハローワークや応募者さんからの電話応対・応募書類の整理など
- 社会保険関係での社労士さんとの連絡のやり取り
- 事務職員の労働時間や有給の管理
基本的には、みんなが気持ちよく仕事ができるようにするために、働く環境を整備するようなイメージです。
ウェブサイト制作・運営
当時、その法律事務所にはサイトが3つあったのですが、その更新と運営をしていました。
正直、もっとたくさんの時間と労力をかけてやりたいお仕事でした。
他の業務でいっぱいいっぱいで、なかなか手が回らなかったというのが正直なところです。
ウェブサイト以外の広報
当時は、タウンページに広告を出していました。
地域と業務次第だとは思いますが、タウンページが有効な広告になる場合もそれなりにあります。
タウンページに限らず、アナログ媒体もバカにできません。
今はウェブ広告が飽和状態ですし、ウェブサイトは結果が出るまでに長い時間がかかります。
なので、短期的に結果を出したい場合は、アナログ媒体の広告も検討することが大切です。
経理
税務署提出書類は税理士さんにお願いしていましたので、経理の役目としては、日々の金銭の動きを仕訳することです。
この法律事務所に入ってから数か月は経理をしていたのですが、あまりにも仕事が膨大であったため、途中からは他の職員にバトンタッチしました。
事務所内パソコン・サーバーの管理・設定
他の職員のパソコンに不具合が起こったら直しにいったり、パソコンの操作方法を指導したり、事務所内のサーバーを管理したりといった仕事もありました。
このとき思ったのは、小さい法律事務所の場合、スペシャリストよりもゼネラリストのほうが歓迎されるということです。
そもそも、スペシャリストとして弁護士がいますからね。
事務職員は、弁護士のまわりに発生する仕事を何でもこなせる人が理想なのです。
お仕事の覚え方
いきなり法律事務所に入っても、未経験なら何もできませんし、経験があっても、各法律事務所によってやり方が違う面があるので、いきなりバリバリお仕事ができるわけではありません。
そこで以下では、お仕事の覚え方について書いてみます。
法律事務所に就職する前
法律事務所に入所する前に勉強しておきたい場合は、法律事務所事務職員マニュアル で勉強する方法もありますし、民間スクールで開催されているパラリーガル
(法律事務所職員)の講座で勉強することも良いです。
それ以上のことをやるとしたら、民事訴訟法を勉強しておかれることをおすすめします。
なぜなら、法律事務所は民事訴訟案件が多いからです。
法律事務所に就職した後
弁護士や先輩職員に教えていただくことが基本です。
お仕事の基本的な知識だけでなく、その法律事務所独自のやり方もあるので、そういった面も覚えることが大切です。
法律事務所によってはマニュアルが用意されていることがあります。
その場合は、そのマニュアルを覚えることが基本です。
また、たまに外部の研修会に参加できることがあるので、そのような場で能力を上げるのも良いです。
もちろん、法律事務所に就職した後でも、法律事務所事務職員マニュアル で勉強したり、パラリーガル講座
で勉強することも良いです。
大切なのは、これらで勉強したあとに、その勉強した内容を実践することです。
実際に自分で実践してみないと、本当に理解できない部分があります。
もし実践する機会がないようであれば、自分で積極的にその機会を作る努力をすることが大切です。
法律事務所に採用されたあとも、ぜひ積極的に勉強されてくださいね。